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2009.03.26

母故に

みなさんこんにちは。
今日もよいお天気ですね。でもめちゃくちゃ寒い!
真冬のセーターはしまうつもりで片付けてしまったので・・・なくはないけれど着られる物の数が少ないので、この寒さが長引くと困るかも。
でも来週から娘はスキー合宿なので、寒い方が雪の心配が少ないかな?


娘の学校は昨日が終業式で今日から春休みです。
一昨日からお弁当だったのですけれど、今日は家にいるというので、おにぎりとか昨日の夕飯の残りとかテーブルに並べてきました。栄養は足りてるはずなんで・・・。
見てくれを気にしないだけですごく楽~。
さて、終業式でしたので、娘も通信簿とゆー物をもらってきたのですが、
なんかね~、すげー事になっておりまして、夫とふたりで動揺しちゃいましたよ。
私は仕事中で、昼間家にいた夫から電話が架かってきまして。
最後の保護者会でプレッシャーもかけられたばかりですけれど、
「ちょっとおかしくない?」「何かの間違いじゃない?」とか話してて、とうとう夫は学校へ電話をするという暴挙に出てしまいました。うひ~はずかしーーーー!
まぁ間違いじゃないってことがわかって、納得できればいいのですけれど・・・。
ある意味モンペア?


最近私は、
子育てって「スプーンレース」みたい。だと思うのですよね。
バランスを取って、ボールを落とさないようにしてゴールへたどり着く。
で、ゴールはどこ?
なのですけれど。
細かく見れば、いろんな親御さんがいらっしゃいますが、私は基本的に、
我が子をダメにしようと育てている人はいない。
みんな子供の幸せを願って育てている。
と思っています。
お付き合いする中では、「バカ親」と思う人に出会うことももちろんありますけれど、たとえ周りにすごい迷惑をかけても、子供のためを思っているという点では許せてしまえるのです。
ただ、それが本当に子供のためになっているかとゆーのは、わからない。
その辺がバランスなのですよ。
甘々でもダメだし、厳しすぎてもダメだし、その割合も子供によって違うし。
まぁ途中で何度落っこちちゃっても、壊さないでゴールに入れればいいのですけどね。
うえ~ん・・怖いよ~。


難しい話はしたくないので、今日は、母と子の関係について感銘を受けた漫画のご紹介~(ってまた漫画ですよ)。
新しい作品だと、よしながふみさんの「愛すべき娘たち」があります。おもしろかったですけれど、作者の年が近いせいか、感銘という程のものはなかった。
前に絶賛した「電波オデッセイ」も、ある意味母親を超えていく話ですね。
ちょっと話は逸れますが、
何度も書いている、「電波オデッセイ」と同じ作者の「ちいさなのんちゃん」は子育てエッセイの中ではやっぱり一番好きな作品です。
「がんばり過ぎなくていい」「なんとかなる」ではなくて、じたばたじたばたくだらない事で悩んで落ち込んで、やり過ぎちゃったり後悔したり、それでいいんだ。と思わせてくれる。
それでいて「子供を育てる」という事の気負いはかなり軽減されます。
「のんちゃん」が今現在すでに大人で、自分の言葉で語っているのでその辺を見るのもよいかと・・・。
このジャンルも、割と最近の逢坂みえこさんの「育児なし日記vs育児され日記」や東村アキコさんの「ママはテンパリスト」が気になるのですが、とりあえずもう必要ない年頃なのでまだ読んでいません。


親殺し子殺しのニュースが流れると思い出すのが(ちょっと嘘)、
明智抄の「サンプル・キティ 郭公なわたしたち」。
明智抄は、「始末人シリーズ」がどちらかと言えば嫌い、なのですけれど、「図説オカルト恋愛辞典」以降の作品はかなり好きなんですよね。
で、「郭公なわたしたち」・・これってかなりベタな母子関係の物語だと思います。
親殺しのイニシエーションの物語。SFです。
なんつーか、かなりきつい話なのですけれど、その辺は明智カラーでソフトになっていて、そーゆーのうまいですよね。この人も。
クライマックス近くで出てくる「ひよこのお布団」のエピソードがすごく心に響きました。
私は今思い出しても泣けてくるのですけれど、万人に感動を与えられるかとゆーと、それは難しいかも・・・
けっこうブラックなので、その辺が受け入れられないとダメかも。でも、
1巻の主人公小夜子が2巻以降の主人公和子を排除しようとする気持ちもわかるし、自分が愛せなかった子供のためにひよこのお布団を用意する気持ちもわかる(で、そのことに自分で気付いていないのも、そーゆーもんだと思う)。
きれい事じゃなくて、フツーに生活していくってそーゆーことなのだと思う。と、SFなのですけれど、思います。
そーゆー母親の汚い部分を描いてくれるとゆーことでは、この人はかなりすごいです。
人間って、そんないきなり極端に走るものではなく、どこかでそーゆーものってゆー・・・。
同じ作者の「死神の惑星」も一部そんな感じ。


んで、前述のよしながふみさんは、ジェンダーをまじめに扱っているとゆーことでは、この人の後継者だと思っているのですが、
樹村みのりさん。
よしながふみさんがBLへ行ったのに対して、この人はレズビアンをけっこう扱っているのもなんだか・・・。
母子の問題提起をかなりしている作家です。
今自分で子育てをしながらひとつの心がけになっているのが、実はこの人の「初秋」という作品なのですよ。
よい子で育ってきた娘が、これという理由もなく不登校になってしまい戸惑うお母さんの話。
このお母さんは、つまりとてもよい母親なのですね。
頭もよいし、子供を理解しようと努力もする。なので、不登校の娘を責めたりはしないでなんとか娘を理解しようとするのですよ。
そこでキレちゃうのが、先ほど紹介した「電波オデッセイ」の原さんの母なのだと思います。
で、キレちゃう母も努力する母も、どちらもあるのですよ。
で、何が心がけになっているかと言いますと、この「初秋」という作品の中で、不登校になった娘と一緒に母親が旅行に出るのですが、その時にウミネコを見に行くのですね。
ウミネコを怖がる娘に、お母さんは「こわくないわよ」と言うのです。
その帰り道で、娘が「こわくないのはママで、わたしじゃないのに」と言うのが。
もうね、
「あ~~・・・」って感じなのです。
正直なところ、私自身は親に反発しながらも、取り敢えずまじめに高学歴を取った頭でっかちな人間なので、この母親にシンパシーを感じてしまうわけですが、根が子供嫌いのイラちなので、自分ができる事を子供ができないでいるのにかなりドキドキしてしまうのです。
しかしね、冷静に見て、まじめだからなんとかなってきた私に比べて、私の娘に問題があるわけではまったくもって全然ないのですよね。
この作品は、そーゆー事をきちんと考えるきっかけを与えてくれる作品です。
それでもやっぱり私には、この母親のように言えるほどの勇気があるかな~とは思うのですけれど・・・。
そういう時に永野のりこは効きます。
これを書きながら「初秋」を読み直して、ちょっと泣きそうになりました。


★★★今日読んでいる本★★★
「マンガ日本の古典16 吾妻鏡」竹宮惠子/中公文庫
なんかあまり理解ができないのですが・・・。

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